沖縄

沖縄に仕事場をつくって1年半が過ぎた。 昨年の九月に2度目の引越しをして、やっと落ち着くことができた。 最初は新都心近くにオフィスを構えた。両親のリハビリを考慮しての至極便利な場所を選んだのだ。 おもろまちの新都心に住んでいると、沖縄にいるという感覚はまったくなかった。 鎌倉や神戸の自宅で生活してることとなんら変わらなかったし、またそれ以上に便利すぎた。 暑い夏の日に普天間基地周辺を撮影しているときに、いまの一軒家を見つけた。 120坪の敷地に30坪の平屋作りの外人住宅だ。 僕は18歳のころ返還前の立川基地周辺の米軍ハウスに四年ほど住んでいたことがあって、 あの当時のアメリカンハウスのつくりとおなじだったことに懐かしさを覚えた。 当時の写真に対する志しも思い出して、ここでまたゼロになった気持ちで頑張ってみようと決意して速攻で決めた。 庭の真上にときどき飛来する米軍機の爆音がやかましいだけで、 あとはなんの問題もなく快適に仕事をしている。 暗室もつくり、雨の日は一日中暗やみのなかで充実した時間を過ごしている。 立川基地のランドリーゲートに住んでいたころは、 僕の愛用カメラはアサヒペンタックスSP1台のみで、レンズは標準レンズだけであった。 50ミリの視野でみっちりと撮りまくった。その当時、広角や望遠は欲しいとは思わなかった。 広角と望遠レンズを買ったのは20歳になってからである。 シルクロードに行くのが決まったときに、 僕のことを弟のように可愛がってくれた読売新聞の記者に広角28ミリと100ミリをぜひ持って行きなさいと勧められたからだ。 小さい頃から身についた50ミリの構図は画面がつくりやすい。 はじめての広角レンズで、僕はそのあとずいぶんと悩んでしまったのである。
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